ヴェスパが照らす、新たなライフスタイルの提案

Parham Elahi Doustによる照明デザイン「Hypnoss」

ヴェスパのステアリングホイールを再利用したフロアランプ「Hypnoss」。デザイナーParham Elahi Doustが、廃車となったヴェスパの新たな生命と可能性を照らし出します。

「ヴェスパに乗る者はリンゴを食べる」というフレーズは、70年代のヴェスパの広告キャンペーンから引用されたものです。これは、聖書のエデンの園の禁断の果実に対する言及であり、社会的な規範とその鎖から解放されることを象徴しています。このフレーズは、システムの境界を破りたいと願うすべての人々に向けられたものでした。

自動車やオートバイは人々の生活に深く関わっています。人々はそれらと共に多くの時間を過ごし、それらは一定の寿命を持っています。しかし、「Hypnoss」は、廃車となったヴェスパのステアリングホイールを再利用し、新たな形でその生命を続けることを可能にしています。

「Hypnoss」の製造は3つの部分から成り立っています。まず、スクラップとなったモーターサイクルのステアリングホイールをリファービッシュし、新たなプラスチック部品とともに主要な部分として再利用します。その配線は、元のスイッチでランプとオドメーターのライトを点灯できるように再配置されています。次に、元のステアリングホイールと三脚のジョイントからインスピレーションを得た金属部分がCNCミーリング方法で製造されます。最後に、高品質のブナ材を使用した三脚が家具としてどの家にも合うように作られます。

このプロジェクトは、人々が都市を移動するために多くの時間を費やすことから着想を得ています。自動車やオートバイは人々のライフスタイルに影響を与え、それらと共に生活する時間を延長することを目指しています。このプロジェクトは、それぞれの時代に異なる特性を持つ最もスタイリッシュなモーターサイクルに焦点を当て、フロアランプとの関係をデザインしました。

ステアリングホイールはスクラップのモーターサイクルから取り出され、そのメモリを消さずにリファービッシュすることは一つの課題でした。主要な鋼鉄部分とオドメーターは、そのアイデンティティとメモリを表現するために選ばれました。配線は、元のモーターランプスイッチでフロアランプを点灯できるように、地元の電源電気で動作するように変更されました。

「Hypnoss」は、道を照らしてくれたヴェスパが、今度は家を照らす、という新たな可能性を提示します。廃車となったヴェスパのステアリングホイールを再利用し、新たな形でその生命を続けることを可能にするこの照明デザインは、2022年のA' Lighting Products and Fixtures Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Parham Elahi Doust
画像クレジット: ELECT studio
プロジェクトチームのメンバー: Parham Elahi Doust
プロジェクト名: Hypnoss
プロジェクトのクライアント: Parham Elahi Doust


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